よし!マラソンに挑戦するぞ!と意気込んで初めてエントリーした時に必ず入力する「予想完走タイム」
初めて走る方は、「走ったことないのにどうやって予想するのよ!」って思いますよね。
この予想完走タイム、ある程度テキトーに入力してもいいのかな?少し余裕を持ったタイムにしようかな…とお悩みの方もいるかと思います。
ズバリ、この予想完走タイムはマラソンのスタート位置に影響します。
そもそもこの予想タイムは何に影響するの?どのくらいのタイムを記入したらいいの?そんなお悩みをこの記事で解決します!
・予想完走タイムがマラソンの何に影響するの?
・どれくらいのタイムを入力したらいいの?
予想完走タイムって何に影響するの?
マラソンに初めてエントリーをした方は、予想完走タイムって何に影響するのか気になりますよね。
予想完走タイムはほとんどのマラソンのエントリーで記入必須になっています。なぜどのレースでも記入が求められる宇野でしょうか?
予想完走タイムはスタート順番を決める!
なぜ、予想完走タイムを記入する必要があるのでしょうか。それは、マラソンをスタートする順番を決めるためです。
予想完走タイムが早い人ほど前のグループに、遅ければ遅いほど後ろのグループに割り当てられます。
東京マラソンなど、参加者数が多いレースでは、一番後ろの集団がスタート位置につくまでに30分ほどかかるそうです。そのスタートラインを過ぎるまでの時間も制限時間に含まれてしまいます。
そのため、レースの制限時間が7時間だった場合、スタートラインを過ぎるまでに30分経っていたら6時間30分で走らなければならないということです。
そんなの厳しい!それなら、遅い人ほど前から走らせてよ!とお思いのかたもいらっしゃるでしょう。
しかし、早い人順に並ぶのには理由があるのです。
どうして早い人順に並ぶの?
タイム順で並ぶ理由は、主に3つあります。
接触の危険を低くするため
例えば、フルマラソンを3時間で走るAさん、4時間で走るBさん、5時間で走るCさんがいるとします。
スタートの順番がA→B→Cとなっていれば、誰も前の人を追い抜かす、ということがないでしょう。
しかし、もしC→B→Aの順番でスタートをした場合どうなってしまうでしょうか。走り初めて少し経つとBさんはCさんを、AさんはB、Cさんの二人を追い抜くでしょう。
ここでは3人の場合は追い抜く過程がシンプルですが、これが1万人規模でのマラソンだと、たくさんの人を追い抜き、追い抜かれるのです。
特にスタートラインは人が密集するエリア。スタート近くでペースが違う人と走ると追い抜く行為が発生します。その過程で周囲の人と接触する危険が生まれます。接触すると転倒の可能性もありますし、足を捻ってしまうことも…
タイム順に並ぶことで、そういった怪我を防ぐことにもつながります。
追い抜くことに使う体力を防ぐため
前述の通り、走るタイムがバラバラだと多くの人を追い抜く必要があります。追い抜くためには人をジグザグと避けながら走らなければなりません。すると走る距離が増えて体力を消耗してしまいます。
スタートしてすぐの場面で人を追い抜くことに体力を使ってしまってはもったいないですよね。そこで、追い越されることがないよう早い順に出走しているのです。
同じペースの人と走れるようにするため
同じ集団にいる人たちは自分のペースと近いランナーだということができます。
その人たちと同じペースの人と走れると、追い越しの体力を使わなくて済むほか、自分の走りにリズムが生まれてきます。周りの人について行けば自然と自分の目標ペースで走れている、なんてことも。
それでは、まだ走ったことのない初心者ランナーはどのくらいの予想完走タイムを記入したらいいのでしょうか。
スタートから30分走れないことも・・・
東京マラソンなどの規模の大きなレースでは、スタート時刻から30分もスタートできないなんて声もありました。
実際私も大規模マラソンでは、スタートから20分してやっとスタートというレースも経験しました。
予想完走タイムの決め方
ここからは予想完走タイムをどのようにして決めるかをご紹介します。
目標のタイムから決める
マラソンを挑戦する中で、サブ4やサブ5などの言葉を聞いたことがあるかもしれません。ここでいうサブは「下」という意味があり、サブ4であれば4時間以内に完走するうことを示しています。
自分の体と相談しながらサブ◯という目標を定めることで、自分が走るペースも決まってきます。さらに周りに同じ目標を持つ人も多くいるため、集団意識も芽生えてくるでしょう。
さらにマラソンにはサブ◯で走るためのペースメーカーがいます。ペースメーカーを目印にすることで、ペース管理の負荷を減らすことができます。
こういったメリットもあるため、自分の体と相談しながら無理ない程度で目標とするタイムを予想完走タイムとして記入するのも良いでしょう。
しかし初めて走る方は、予想完走タイムを目標タイムとして設定し、それよりも1時間以上遅くなるというケースが多くみられるようです。
フルマラソンはレース中の給水・給食やトイレなどの時間も必要です。そういった時間も加味した目標タイムを設定することをオススメします。
ハーフや10km走のタイムから決める
すでに練習で、ある程度長い距離を走っている人にはハーフや10km走のタイムをもとに決めるのがオススメです。
ただハーフを走ったからといって単純に2倍にするのは、あまり良くありません。マラソンランナーが口癖のようにいう言葉に、「30kmの壁」というのをご存知でしょうか。そう、30kmを越えると急に足が動かなくなる現象です。
なぜ30kmで足が動かなくなるのか、それはエネルギー不足が原因と言えます。30km地点で体に蓄えていたエネルギーのほとんどを消費してしまうのです。
マラソン初心者の人はこの傾向が顕著に現れます。そのためハーフから完走タイムを算出する際には、2.5倍前後を目安にしてみてはいかがでしょうか。
友達と同じタイムで決める
もしマラソンに友達と一緒に参加するのであれば、同じタイムを記入してみてもいいでしょう。(実力が同じくらいであればですが…)
同じタイムを記入することで同じブロックに配置され、スタートを一緒に過ごすことができます。マラソンはスタートまで30分から1時間ほどの待機時間があり、その間精神統一をする人、ストレッチをする人、写真撮影をする人、、、とさまざまですが、そこで一人だと心細いなと思う人も多くいます。
友達とスタートを待っていれば不安も軽減でき、安心してレースに臨めるでしょう。
もちろん、実力が大きく異なるにも関わらず、同じタイムを記入することは、自分のためにも友達のためにもならないのでやめておきましょう。
予想完走タイムで走れなくても大丈夫?
予想完走タイムの重要性はわかったけど、もしそのタイムより遅くなってしまっても大丈夫なの?と不安になるかたもいらっしゃるでしょう。
結論、問題ありません。それで罰則が起こるなんてこともありません。
ただし、大会によっては申告タイムとは別に、その他の大会記録を提出することもあります。その記録に虚偽の報告をしていた場合、一番最後尾からのスタートとなる可能性があります。
そのため、どんなに前からスタートしたい!と思っていても、嘘の報告をするのはやめましょう。
まとめ:予想完走タイムは実力に見合ったタイムを!
これまで予想完走タイムを記入する目的やタイムの決め方をまとめてきました。
前述の通り、初めて走る方は、予想完走タイムを目標タイムとして設定し、それよりも1時間以上遅くなるというケースが多くみられるようです。だからと言って謙虚になりすぎて遅いタイムを申告し、当日人をかき分けながら走るなんてもったいないです。
自分が気持ちよく走るためにも実力に見合ったタイムにする必要があります。それを見出すには、正直なところランニングをしてみないと始まりません。
エントリーに燻っている皆さん、一度ランニングをして自分の実力を確かめて、フルマラソンに挑戦してみてはいかがでしょうか。